Find the hidden essence of Japan voice cream
JP
MENU
LEARN

世界最大級の木造建築に鎮まる、奈良のシンボル大仏さま

POSTED on

工費4,657億円。人口の半数近くが携わり、国と民の力を尽くして完成

奈良のシンボル、東大寺の大仏が誕生したのは今から約1,300年前のこと。貴族・仏教文化が花開いた天平(奈良)時代は一方で、戦乱、災害が続き、伝染病が大流行。時の天皇、聖武天皇は国の平和と民の幸せを願い、743年、大仏の造立を宣言。

人々の思いが集まることこそ大事と考え、貴族から庶民まで広く寄付と協力を募りました。こうして完成した大仏と大仏殿の建造費は、現在の価格にして約4,657億円。当時の日本の人口の半数近く、のべ260万人が工事に携わったとされています。

大仏の完成を記念した開眼供養会(大仏の両眼に大筆で墨を入れ、魂を入れる儀式)が行われたのは752年。広い境内には大仏殿を中心に、南の正門である南大門(see記事リンク)や大仏殿の東側、緩やかな坂を上った高台に建つ二月堂(Try記事リンク)などの建造物が建ち並び、東大寺と称されるように。

東大寺は当時の最高傑作とされる仏像、仏画など「国の宝」が多数収まる仏教文化の宝庫であり、1998年、世界遺産に登録されています。

高さ14.7メートル。なぜ大仏はこれほど大きいか

南大門、中門と参道をまっすぐ進むと巨大な大仏殿が目に飛び込んで来ます。正面幅が57.5m、高さは49.1m。世界最大級の木造建築です。その大仏殿に鎮座するのが金色の大仏です。

見上げる高さは約14.7メートル。ビルの5階に相当します。なぜ大仏はこれほど大きいか。それは「世の中のすべての人を、あまねく救済するため」と伝わります。2度の戦火を浴び、繰り返し補修をされていますが、腹部と台座は創建当初の部分が残ります。

台座は蓮の花弁で包まれ、その一つ一つに清らかな仏の国「蓮華蔵世界(れんげぞうせかい)」が驚くほど精密な線で豊かに表現されています。

毎年8月、僧侶や関係者が「お身拭い(おみぬぐい)」を行い、高所では天井から吊るしたロープに命綱を付け、大仏を丁寧に清掃。貴重な行事は夏の風物詩となっています。

大仏の台座に刻まれた、釈迦如来

照らされ浮かぶ金色の尊顔は圧巻の美しさ。
1,300年前と変わらぬ祈り

大仏殿の現在の建物は1709年に創建されたもの。この時「唐破風(からはふ)」と呼ばれるアーチ状の屋根と「観相窓(かんそうまど)」という扉が設けられ、大仏の顔を真正面から拝観できるようになりました。

灯りに照らされた大仏の顔が、窓から浮かび上がる光景は圧巻の美しさ。扉は毎年2回、正月1日と8月15日の万灯供養会(大仏に約2,500基の灯籠をお供えし、先祖の諸霊を追善供養する法要)のほか、夜間の行事がある時に開かれます。

約40年前には大仏殿の大修理が行われ、約13万枚の屋根の瓦が7年の歳月をかけて葺き替えられています。

こうして大仏殿、大仏ともに、脈々と続く歴史の中で再建、補修が繰り返されてきました。それも1,300年前と変わらぬ多くの人の手と篤い祈りの心があってこそ。国と民の力を結集し、美しい威容を今に残しています。

観相窓から見ることができる、明かりに照らされた大仏の顔 写真提供:奈良ビジターズビューロー

INFORMATION

東大寺 大仏殿
時間
大仏殿11月~2月8:00~16:30、3月8:00~17:00、4月~9月7:30~17:30、10月7:30~17:00
住所
奈良県奈良市雑司町406-1
入場料
大仏殿入堂料 大人 500円、小学生300円
お問い合わせ
0742-22-5511

KEEP IN TOUCH 奈良の最新情報はこちら

FACEBOOK
PAGE TOP
  1. 1
    LEARN

    奈良について知りたいなら

  2. 2
    SEE

    奈良に来たらまず観ること

  3. 3
    TRY

    奈良が好きならやるべきこと

  4. 4
    JOIN

    奈良で暮らすということ

読み込み中