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春日大社の若宮おん祭に捧げる「盃台」とは?

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奈良の師走を彩る、春日若宮おん祭

奈良の祭り納めとも言われるのが春日大社の「春日若宮おん祭」。12月15日から18日の3日間にわたって行われています。 その起源は、平安時代の関白・藤原忠通が飢餓と疫病からの救済を願って若宮をお旅所にお迎えし丁寧な神事を行なったことに始まり、以来今日まで途切れることなく続いています。 12月17日正午より始まる「お渡り式」では、約1000人もの人々が時代装束に身を包んだ時代行列が奈良市街地を巡行。多くの見物客が押し寄せ、奈良の冬を代表する行事となっています。 また、「お旅所祭」では神楽や舞楽の奉納が続き、古典芸能や雅な儀式で古都を彩ります。

写真提供/奈良市観光協会

120年ぶりに復興した「盃台」

おん祭の中心行事のひとつ、大宿所祭で神前に飾られるのが「盃台」です。 盃台は、1582年に織田信長が奈良の興福寺に盃台を献上させ、徳川家康を接待したとの記録も残るほど、時の武将に愛されてきたという歴史があります。 江戸幕府から明治に時代が激変する中で、制作は途切れていたものが1988年、120年ぶりに復興し、祭りの無事を祈る饗応の道具として今に受け継がれています。

盃台(春日大社所蔵)

奈良の伝統工芸のルーツがちりばめられた盃台

幅45cm、奥行きは35cmほどの盃台の中央に置かれるのは赤膚焼きの盃。それを囲むように一刀彫の奈良人形が配されています。そもそも一刀彫の奈良人形は、この盃台を飾るために作られたのが起源と言われています。 そんな由緒ある人形の制作を手がけるのは春日有職奈良人形師の太田佳男さん。式年造替(20年に一度、本殿以下の諸社殿を建て替える事業)などの際に出た古材を春日大社から譲り受け、奈良人形を生み出してゆきます。 能、狂言、舞楽…題材は数ある中でどんな人形を台に据えるかは依頼者しだい。どんな依頼にも応えるために、日々研究を重ねるという太田さん。「第一級の文物に身近に触れられる奈良は恵まれた土地ですね」と言い、今も技の引出しを増やし続けています。

INFORMATION

春日大社 春日若宮おん祭
時間
毎年 12月15〜17日
会場
春日大社
住所
奈良県奈良市春日野町160
入場料
回廊内特別参拝 初穂料500円、国宝殿 一般/500円  大学生・高校生/300円 中学生・小学生/200円
お問い合わせ
0742-22-7788

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