天空高くそびえ、神の杜へ、そして神聖地へ。独特の鳥居が神域への扉。
その高さは32.2m。天空高くそびえ立つ、巨大な「大鳥居」は大神神社のランドマークです。社は約1300年前に編纂された日本最古の書物『古事記』の要所に、すでにその名が登場。日本最古の神社の一つと称されています。
「二の鳥居」をくぐると、そこは巨樹が生い繁る神の杜。おごそかで清々しい気配に包まれます。ここにはモスクや教会のような本殿はありません。なぜならご神体は三輪山そのもの。訪れた人々は拝殿からご神体の三輪山を拝みます。自然の中に神を見た、日本人の古代信仰が息づく神社です。
拝殿は約350年前、江戸時代の時の将軍、徳川家綱により再建された豪壮なもの。その奥は普段は神職さえ入れない神聖な禁足地。境界には3つの鳥居が並ぶ独特の「三ツ鳥居」が設けられています。

絶景の展望台で“古代日本”を見渡す。
歴史深い神話の山々が一望。
境内地にある「大美和の杜(おおみわのもり)展望台」からは大鳥居を始め、大和三山・二上山・葛城山系・生駒山までが一望できます。連なる山々は、日本神話の舞台でもあり、眼下に広がる奈良盆地は、初めて天皇が即位し、いくつもの都が置かれた、日本国の始まりの地です。“古代日本の舞台”が見渡せます。
背後を仰ぎ見ればご神体の三輪山が間近に拝めるという絶好のロケーション。日本最古の歌集「万葉集」などで古代からその美しさが詠われてきた、円錐形に整った山の姿を拝めます。
深々とした神の杜で、絶景とともに古代日本を感じられる格別の展望台です。奈良県の「まほろば眺望スポット百選」にも選ばれ、春には桜の名所としても知られています。

神の山への特別な体験も。酒の神、薬の神、芸能の神、知恵の神と巡りあう。
日本は古くから多神教の国家です。原初の神祀りが伝わる大神神社には主祭神の大物主大神( おおものぬしのおおかみ )を始め、境内には小さな社の摂社・末社が42社あり、それぞれに神様が鎮まります。酒の神、薬の神、芸能の神、知恵の神…。広い境内地を歩けば、そんな社といくつも巡りあうことができます。
ご神体の三輪山は、約100年前までは一般人は入れない禁足の山でした。今では入山ができますが、楽しみのための登山やハイキングではなく、神にお参りする参拝登山としての心がけが大切です。飲食禁止、撮影禁止。摂社「狭井(さい)神社」で受付し、安全のため、外国人は日本人ガイドが付き添うか、日本語が堪能であることなどが定められています。この山は神威の大変強いスポットとして知られています。ルールを守って入山すれば、特別な体験ができるでしょう。

