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まろやかな味の抹茶。その秘密は、奈良で生まれた茶筌にあり。

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茶道の本質 – お茶を楽しむだけでなく、心と生き方も見つめ直す

日本には、「茶道」「わび茶」と呼ばれる伝統的なお茶の儀式があります。
茶を入れて飲む事を楽しむだけではなく、生きていく上での目的や考え方、宗教、そして茶道具や茶室に飾る美術品など、広い分野にまたがる総合芸術として発展しています。

茶道は禅と深く関わり「わび・さび」という精神文化も生み出しました。
「わび・さび」とは、わびしい、さびしい、という満たされない状態を認め、慎み深く行動することを言います。
茶道においては、この「わび・さび」の精神を大切にし、茶室という静かな空間で茶を点てることに集中することで心を落ち着かせ、またその事によって自分自身を見直し、精神を高めます。

また、茶道では「一期一会」という言葉があります。これは「人との出会いを一生に一度のものと思い、相手に対し最善を尽くす」という意味の言葉です。

茶道と茶筌のはじまり

日本での「茶」のはじまりは、今から約1,300前。
弘法大師が中国(当時の国号は唐)へ留学した際にお茶の種を持ち帰ったのが始まりであると言われています。

その後、今から約500年前に、奈良市で生まれ育った村田珠光(むらたじゅこう)が後の茶道となる「わび茶」を創説。わび茶の前に行われていた「茶の湯」は、主に地位の高い人たちの間で、華やかな中国の茶道具を使って行われていました。珠光はこの茶風をもとにしつつも、シンプルで庶民的な、そして心と向き合う茶道を目指しました。この時、珠光が友人である宗砌(そうせつ)に、茶道にふさわしい茶をかきまぜる道具の制作を依頼しました。当時の天皇が、宗砌(そうせつ)が作った茶筌を見て、その繊細な作りを高く評価し、その茶筌に”高穂(たかほ)”という名前をつけました。宗砌(そうせつ)は感激して、茶筌づくりに力を入れ、その製法を秘伝として後々の子孫に伝えました。
このことがきっかけで、後に”高山茶筌”という名前に変わる”高穂茶筌”が有名になったのです。
これが、”茶道”と、現在も奈良県生駒市高山地区で生産され、日本の茶筌の生産量のシェア9割を占める”高山茶筌”のはじまりです。現在高山茶筌は、その歴史と技術が評価され、国の伝統工芸品に指定されており、今も高山地区で60種類以上の茶筌が、小刀等を使用してほとんど手作業で生産されています。

竹の持つ全てを活かす、高山茶筌

茶筌ができる前は、お茶はさじでかき混ぜていたと言われています。

先の曲がった茶筌で点てるお茶は、きめ細やかな泡立ちから、飲んだときに抹茶の苦みを緩和し、まろやかな風味を醸し出すと言われています。
また、柔らかくしなる竹という材質は、茶碗を傷めないという意味でも、大変理に適っているのです。

茶筅は「筅」と書きますが、高山茶筌では「筌」の字を使います。
これは“竹が持つ全ての性質を生かす”ことから名付けられています。
材料となる竹ひとつとっても、切り出す段階から厳選し、良い仕事ができる材料になるまでに何年もの歳月をかけて仕込まれます。
そして、流れ作業で大量に作るのではなく、1本1本竹の加減を見て、お茶を点てる人を想いながら丹念に仕上げられるのです。

茶筌の里、高山竹林園へ

茶筌の里、高山地区にある高山竹林園の資料館では、
茶筌の製作実演を行っており、無料で見学することができます。
(毎月第1・3日曜日、10:00〜11:30、13:00〜14:30)
抹茶を飲めるコーナー(土曜:12:00〜16:00、日曜・祝日 10:00〜16:00)や、
茶筌の展示コーナーもあります。
日本の茶文化や茶筌に興味を持たれた方は、是非訪れてみてください。

INFORMATION

高山竹林園
時間
9:00〜17:00
住所
生駒市高山町3440番地
入場料
無料
お問い合わせ
0743-79-3344

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