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吉野の人々の記憶にこの味あり。地域に根ざした「宮滝しょうゆ」

創業100余年。吉野町宮滝で伝統を守り続ける醤油蔵を訪ねて

吉野の人々の記憶にこの味あり。地域に根ざした「宮滝しょうゆ」

まろやかでしっかりコクのある懐かしい醤油

日本の食卓に欠かせない醤油。大手メーカーが国内市場シェアの半数以上を占める一方、伝統を受け継ぐ小さな蔵も全国に残っています。梅谷醸造元もそのひとつ。吉野の宮滝という歴史あるエリアで、昔ながらの製法を守る蔵です

現在は、4代目である梅谷清嗣さん・清二さんの兄弟が中心となり、職人2人ともに年間で一升瓶(1.8L)約25,000本を生産。力仕事の多い重労働を少人数でこなしています。

「昔は村ごとに醤油蔵があって、奈良県内にも100軒ほどありましたが、今では20軒ほどになってしまいました。それでも、うちの醤油がいいと買いに寄ってくださる方々がいる限り、続けていきたいですね」と、梅谷清二さん。

小さな頃から親しんだ醤油の味は、忘れられないもの。地元を離れても、帰省するたびに買いに来る人もいるそうです。

吉野の水と気候、そして吉野杉の大桶が作り出すここだけの味

醤油の基本原料は、大豆、小麦、塩、麹(こうじ)。これは、どの蔵でも変わりません。もちろん、素材のセレクトによって味の違いは生まれますが、それよりも重要なのが製法です。

梅谷醸造元の醤油は「天然醸造」。職人たちは決して急ぐことなく、工夫を重ねながら、吉野の風土に寄り添った醤油づくりを続けています。

醸造に欠かせない水は、山に囲まれた吉野の良水を使用し、冬に仕込みをしたら、最低1年間、自然にまかせてじっくり発酵させます。寒暖の差が激しい吉野の気候が、美味しい醤油を育てるのです。

蔵の中には全部で22本の吉野杉大桶が並び、大豆、小麦、麹を混ぜてできた醤油麹(しょうゆこうじ)に塩水を加えた液体が入っていて、少しずつ発酵して「もろみ」となっていきます。

「原料も厳選した小麦と大豆を使用していますが、それよりも味の要となるのが“蔵つき酵母”と呼ばれる蔵に棲みついている菌です。これがうちの味そのもの。代々受け継がれてきた菌が、発酵を助け、オリジナルの味を生み出すのです」と梅谷さん。

醤油は生き物。職人は1年間桶を見守り、暖かくなる6~8月には、桶の中をかき混ぜて発酵を促します。この混ぜるタイミングも、職人の腕の見せどころだそうです。

もろみが熟成したら、ろ布に包み、圧力で醤油を搾る。火入れ殺菌し、おり(沈殿物)を取り除いたら完成

五感で楽しむ醤油蔵見学。

蔵では、商品の販売はもちろん、見学もおこなっています。事前予約制で無料で案内していただけるので、興味のある方はぜひ申し込んでみてください。

「蔵を満たす醤油の香りや、木の扉が風に揺れる音。そんなものも含めて感じていただければ」と梅谷さん。

おみやげには、定番の宮滝しょうゆの他、天然のゆず果汁たっぷりのぽん酢しょうゆ、2年寝かせた贅沢な再仕込みしょうゆ、味噌や新商品の魚醤もオススメです。

INFORMATION

梅谷醸造元
時間
8:00 〜 19:00
住所
奈良県吉野郡吉野町宮滝262-2
お問い合わせ
0746-32-3206

PROFILE

梅谷醸造元
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